「これまでのアニメ、これからのアニメ」~ガイナックス×スタジオディーン 日本のアニメ100周年記念トークセッション~ part②

前回の記事で第一部と第二部ではお二人の語るアニメの「これまで」をご紹介しましたが、今回の記事で取り扱う第三部ではアニメの将来、アニメビジネスの展望というアニメの「これから」についてご紹介いたします!

第三部  アニメビジネスのこれからについて

「自分がこれをやりたい、好きだという原動力が大事なんです(野口)

アニメビジネスの将来が実際にどうなっていくのかというところを聞きたいと思います。我々視聴者にとって、アニメは非常に身近なものになっておりクールジャパンという言葉もよく耳にするようになりました。実際の現場ではどのようなことが進行していてどのように捉えられているのかお聞かせください。

野口: スタジオディーンで製作中で、7月からテレビシリーズとしてNHK総合で放映予定の『ザ・リフ レクション』というアニメがあります。この作品は、スタン・リー氏と共同原作になります。スタン氏は今年95歳なんですけど、マーベルなどのアメコミの原作者です。本当にすごい人で、マーベルの有名コンテンツのほとんどを生み出して来た方です。さらに監督は長濱博史です。『蟲師』や『惡の華』を手がけた方なんですが、今ちょうどスタンと仕事をしていて、制作費を集められる人を探している。取り敢えず、ロスに一緒に行きましょうという話になりました。でも、資金の話に関しては特に集まる根拠もない訳なんですが、スタンがいて、一緒にやりましょうって言うから「勢いで、集めていきましょ!」って言っちゃったんですよね。そしたら話がついたんですよね()でも、そこから5年かかるんです。良い悪いは置いておいて、長浜監督はすごく時間がかかる監督なんですね。ただ、アメリカに行くというのもお金がかかるわけですよ。何度もアメリカに行っていましたから、プリプロダクション(アニメーション制作工程前の作業)3千万以上のお金を使ってしまいまして。親会社にも色々言われまして、これは潰されるんじゃないかってくらい大変なことになりました。でも、自分を追い込むってことがすごく重要で、この作品を作るためにも結構自分を追い込んだんです。スタン・リー、彼はアメコミ界でいう手塚治虫以上の方です。そんな方と共同原作ということで作品を作らせてもらえたことにすごく感謝しています。なんといいますか、口で「こういうことをやりたい」っていうと意外と変わるものだということがこの仕事をやっていて実感しました。スタン・リーは第二次世界大戦にも従軍した人なんです。

山賀:生きている漫画ですよね、本当に。

野口:スタンは実際に日本人とは戦わなかったけれど、第二次大戦で戦った国の人が自分の作 品を見てくれている、読んでくれている人がいた。そういう人たちと一緒に作品を作 れるってことをすごく喜んでくれたんです。次に、音楽の話になるんですがトレ ヴァー・ホーンという方がいます。1980年代​​UK楽がすごく流行ったんですが、私が小学校6年生の時に中島みゆきのオールナイトニッポンというラジオ番組を聞いていまして。彼のラジオ・スターの悲劇っていう曲が流れていたんですね。私はそこから洋楽にどハマりしたのです。いつか、それでトレヴァー・ホーンと一緒に仕事をやりたいって思うようになったのです。それで、長濱監督にその話をしていたら、ザ・リフレクションでトレヴァーを使ってみたら? という話になったんですね。

山賀:すごく気楽に言いますよね(会場笑)

野口: トレヴァーはイギリスでコマンダーの称号を持っている人なので、この人にアニメ の音楽を頼んでみるの?どうやるの?さて困ったとなりました。そこで洋楽好きな野崎圭一という音楽プロデューサーに相談し、アメリカ経由で話を持って行ったところ、全て断られたとなりました。それでもなんとかしたいなーと思って​ UMAA (ユーマ)という会社の社長さんにお話をしたら、ちょっと繋いでみますよと言ってくれたんです。それで、話はトレヴァーに伝わったんですが、作品の内容だとか、詳細を書いてくれと言われたので、作品の事はともかく、私の思いの丈を綴ったんです。あなたが大好きですとか、小6の頃からあなたを思い続けていますとか、ずっと一緒に仕事をしたい、とかそういうことを書き綴ったら、数日後、話を受けてくれるってことになりまして。

山賀:素晴らしい。

野口:今回みたいなオファーは沢山来るんだそうです。その中にはものすごいお金を積む人もいるし、有名なタイトルもあるのだけれども全部断っているらしい。じゃあ、なんで話を受けてくれたかというとやっぱり思いの丈を書いた手紙を送ったことがきっかけだったんですね。我々は意外とビジネスということでアニメをくくるんですけれど、自分がこれをやりたい、好きだという原動力ってすごく重要なんです。それを口に出すっていうことが本当に重要で、言葉って大事だなと思います。

山賀:横から補足しますが、皆さんからしたら僕らはプロとして長いことやっているからつてくらいあるだろうと思っているかもしれませんが、僕らがつてがないところに攻めて行く時はあなたたちが攻めていくのと全く変わらないです。ただ、いろんな人に「この人と繋がりある人知らない?」と聞いて回るものすごい情熱をもって進めるんです。

野口:もう断られまくるんですよ(笑)ありとあらゆる仕事で自分の人脈を使ったりして、ありとあらゆる努力をしてなんとかしようとするんです。これが企画を成立させるものなんですね。

山賀:もう根性だけですよ。

野口: 本当に情熱を持って自分のやりたいことをやるってことがすごく重要です。私も今迄で、本当に満足できるような作品は23本しかないんです。チャンスってなかなか寄ってこないんですよね。そのチャンスを掴むかどうかは本人の情熱次第です。しかも、ここがそのチャンスだっていうことはよくわからないんですよね、ほとんどの場合、後からわかるんです。あれがチャンスだったんだって。だから、11 つのことを情熱を持ってやっていかないと後で後悔するのかな、なんてことを思いながら自分はやっています。

山賀:本当にそういうことですよね。アニメがメジャー化して来ると、普通の車を作ったりするようなビジネスの文化をそのままアニメに当てはめたらもっといい業界になるんじゃないかと本気で思ってくれる人もいます。でもそこはやっぱり文化が違うんですよね。やっぱり個人なんですよ。アニメっていうのは芸能ですから。個人がこういう風に描いているアニメが今すごく人気があるから海外にも出ていける、なんてそんな大雑把なことじゃないんです。誰とのつてもないけど、俺がやってやるっていう情熱で全てが決まる。

野口:アニメのビジネスって普通のビジネスとはもう真逆なんですよね。針の穴を通すようなことをやったからこそ、その先が見えて来る。だからそういう意味では『王立宇宙軍オネアミスの翼 (1987年に山賀博之が作った作品)』は本当に素晴らしい。あれは山賀さんが学生時代に企画されたものなんです。あの当時5億円に近いお金を集めて映画を作るなんて信じられますか、学生ですよ。芸大の学生が一発目にそういうことをしたっていうのはものすごく大きいことだと思うんですよね。

山賀:お褒めの言葉をいただいといてあれなんですけれども、大したことはあんまりないんです。だって欲しいんですから。欲しいことをただやっているだけです。ただ欲しいことを論理的に考えて坂本龍一さんにやってもらったけれども、坂本龍一が欲しいなあって空中に向かって言ってもしょうがないので(会場笑)どこで「坂本龍一が欲しい」と言えば彼が釣れるなんてことになるのかと色々調べてああなったんです。

野口:坂本龍一ですよ。アニメの現場で使うなんて

山賀:いかにも大学生らしい無謀さですよね(笑)

「ただテレビでアニメが流れるだけの時代は終わった(山賀)

これからアニメ業界に入り、さらにその先の未来を作っていきたいという学生達が沢山いると思います。そういった人たちに向けて、山賀さん自身が思うこれからのアニメーションの未来についてや、またご自身がこれからどういう形でアニメーションを作りたいのかを、アドバイスも兼ねてお話いただければと思います。

山賀:大づかみのところから僕が今考えている未来のカタチからお話ししましょう。これからの映像業界は、携帯で見られるような無料の映像と劇場にわざわざ足を運んで何回も見るような、つまり1万円以上のお金を一人が使う映画とに分化されると思います。要するに高級品と、低級品とは言いませんがタダで観られるもの、この2種類になっていくんです。これはスピルバーグも言っていて、僕がいうとなんだかスピルバーグの受け売りみたいに思われちゃうんですけどね。僕もそういうつもりでここのところ仕事をしていました。で、スピルバーグが同じことを言っていると聞いて「やっぱりね」と思ったわけですけど(会場笑)。こういうことを言うときはスピルバーグの名前を出す方が説得力が上がるから言うんです(笑)。『君の名は。』とか『この世界の片隅に』あたりの作品はあのヒットにしてはびっくりするくらい安い値段で作られているんです。安い値段で作られることは、僕はあんまり良くないなとは思いますけれど、多くのお客さんがリピーターとなって劇場に押し寄せた。宣伝なんてほとんどしていないのに人がやってくると言うのは、時代として劇場映画、それも上質な劇場映画を求めている市場が明確にあるという未来が去年の時点で確定していたことを表しています。そういった劇場映画を安い値段で作っちゃダメだと僕は思います。バジェットが高いだけってことではなく、高級品としてちゃんと時間をかけて、必要なスタッフを集めてきちんとしたプロセスを踏んで作る作品というものが求められているし、それを作るべきだと思っているんです。それとはまた別に携帯で見られるような無料配信されているもの、もしくは課金されてもせいぜい数百円のものについてはチープでも面白いものは必ず作れる訳ですから、これからかなり個人作品が強くなるとは思います。無料で配信するからって儲からないって言いたいんじゃないですよ。そこはいろんなお金の集め方ってものがあって、例えばテレビは無料でみんな普通に見られるわけだけれども、あそこにはものすごいお金がかかって放映されていますよね。無料だからといってお金がもらえないというわけではないんですが、姿勢としてはあまりお金をかけない。その代わり面白いぜ、という作品を作っていくようなことが増えてきます。そうなると今頑張ってやっている1本1200~1500万円で作っているテレビシリーズの作品がどんどん辛くなっていくんですよね。なかなかその資金を回収するだけでも大変だし、儲からないわけでもお客さんがいないわけでもないんだけれども、なんとなく辛くなってきている今日この頃です。だからテレビアニメがなくなるとまでは言わないんですけれども、現在のビジネスの形態にはさすがに限界が来ていて、新しい時代が去年くらいから開けているというのが僕の見解です。

「アニメを海外に売る人がいないんですよ(山賀)

新しいビジネスという観点からいうとグローバルという言葉は欠かせないものだと思います。海外とのコラボレーションもこれからあると思いますし、山賀さんはこれからは最初からグローバルを意識して作品を作っていくべきだと思いますか?

山賀:前からよくアメリカのファンには「アメリカの市場向けで何か作ってくれますか?」とは言われますね。そのとき僕は、「日本人の僕はワインが大好きだけど、フランスのワインが好きなんです。ボルドーの農家が日本人向けに出したワインを買う気は起きないよ。」という話をしました。ボルドーのワインが魅力的なのはフランス人がフランスのために作っているから魅力的なのであって、日本人向けに作ったボトルは全然魅力的には見えない。そりゃあ美味しいか美味しくないかはわからないけれど、日本のすごくドメスティックなものだから中身が凝っていてみんなが面白いなって思ってくれるんじゃないかなって思っているんですよ。まあ、あまりアメリカを意識すると結局のところディズニーやピクサーが正解を持っていたという話がオチとしてついちゃうような気がするんですよね。

野口:そういう意味でいうと今、ハリウッドではかなり中国資本が入っていますよね。それがいいとか悪いとかではなく、今までだと有り得なかったことですが、中国人が活躍をしていたり、いい人だったりとかそんなことが起きている。でもそれだとその先も透けて見えちゃうんですよね。資本の原理っていうのは重要なので、私もお金集めをしていますが、『ザ・リフレクション』においてもやはり半分くらいは中国のお金だったりするんです。だから中国人がいいことするのかっていうことではなく、そことどう折り合いをつけていくかということが大事ですよね。そこは避ける必要はないし、今までの通りの日本のものづくりをすればいいと思います。日本の環境って世界一過酷な市場だと思うんですよ。日本にはものすごくうるさい消費者がいて、そこに対して我々は商品を供給しなきゃいけないわけですから。そこで満足を得られたものは世界標準になりうるんです。海外ではアイスクリームのパック開けようとしても簡単に飽きませんよね。ケチャップだって瓶ですし、チューブ式のマヨネースの使い勝手の良さといった日本のサービスは、海外に行くと本当に過剰に感じられるほどに素晴らしいと思うわけですよ。日本のアニメーションにおいても、視聴者のかゆいところに手が届くようなコンテンツがいっぱいあるわけですよね。そういう数あるアニメの中で標準を超えたものは一定の価値を得るものだし、ではなぜそれが世界を取れないのかっていうとここには配給の問題とかが色々と関わるんです。アニメを作るというより我々はむしろ流通関係を変えていくことを考えていかないといけないような気がします。

山賀:そうですね。海外に売る人がいないんですよね。作り手は割と昔から外国を意識しているところがどこかにあります。海外にアニメコンベンションは山のようにありますから。そういうところに招かれて、ヨーロッパとか東南アジアとかアメリカとか、作り手は結構行っているんです。ところがそれを売る人がなかなか海外に行かないんですよね。ほとんどのアニメは投資家が製作委員会というものを組んで、そこで集めたお金でアニメを作ることがほとんどなんです。その製作委員会の中で海外に販売していくという意識がすごく低いんですよ。お金を出している側が国内でお金をペイして儲けるにはどうしたらいいかということしか考えていない。海外かどこかに売ったらちょっとしたお金になるんじゃないの、程度の捉え方しかしていないんです。しかし、制作の現場では積極的に海外に力を振っていくという実感はあります。世界中どこを見てもファンはいるよね、みたいな。でも売っていく人の熱が非常に低いんですよ。これをなんとかしなきゃいけないというのが1つのテーマとしてありますね。

「アニメ業界でも儲かっている人はもちろんいますよ(野口)

お二人の学生時代の経験が現在どう活きているのかお聞かせください。

山賀:そうですね。実を言うと今度の23日(2017/03/23)で私は55歳になります。 55歳にもなって何言ってるんだって思うでしょうが、20歳の頃から、もしくは19歳 の頃から何も景色は変わっておりません(笑)。全くそのままです。自分の中でも何かが蓄積された感じが全くしません。景色も一緒だし付き合いも大体似たような付き合いだし、やっていることも一緒です。本当に大学の頃からこんな感じでやっているので、人間が蓄積したり学習したりするっていうのは幻想かなって最近思います。(会場笑)同じことを繰り返している中で、自分の気持ちの持ち様をどこに持っていくかというところに重要なポイントがあるのです。自慢じゃないけど学生の頃に自分は何もできなかったなんてことはなかったし、ちゃんとやっていました。今と同じようにやっていたという気分があるんです。逆にいうとその気分というのがすごく重要で、学生の頃から気を抜かずにやっていたのは良かったのかもしれません。第二部でアドバイスとか励ましだとか言っていたような、どうしたらおじさんからお金をとっていくためのアピールができるかっていうことを僕らは毎日考えていました。大阪芸大っていうのは芸術大学の中でも大阪芸人大学なんて呼ばれていて、やっぱりアカデミズムの世界でやれる美大ではなかったんです。ウケをとってなんぼだったんです、本当に。そういう環境にいたもので、「もうなんでもいい。空き缶がこけるのでもなんでもいいから、人が笑うならなんだってやるよ」って思っていました(笑)。僕たちがいたのはそういう世界だったんですね。そういう意味では、ハングリー精神っていうのかな、僕はとにかく人に対して、お客さんに対して何かを作るという気持ちは学生時代から強く持っていた。商業性という言葉でまとめられると、なんだかすごい大人っぽいんだけれども(笑)。そういう気持ちを持って学生時代から作品を作っていたことが、やっていて良かったことだったなと思います。 

野口:それと、アニメ業界では意外と儲かっている人もいるっていうことをアピールというか、お話ししたほうがいいかなと思いますよ。

山賀:そうですね、儲かっている人は自分からなかなか言わないですからね。(会場笑)文句を言う人は大体が儲かっていませんから。

野口: マスコミはよく3K5Kとか言うんです。きつい、汚い、安い、といったよう なことですね。そういう切り口で書くと喜ぶんですよね、マスコミの人たちは。でも、実 はこの業界にも本当に儲かっている人がいるんです。フェラーリ乗っている人もいるわけで すよ。そういう人たちって自分からは絶対言いません。会社を上場してポーンとお金が入ってくる人もいます。だから年収100万円以下の人たちが8割超えてるなんて情報ばかり流していると人も集まりませんね。新人動画マンが最初にもらったお給料が1万円 以下でした。それは当たり前なんです、出来高制ですから。1200円で、1ヶ月 で50枚しかかけませんでしたとなったらそれはお給料が低いに決まっているんです。修行期間みたいなものでもあるので。出来高制の怖いところはそこなんですよね。それで、1年後にどうなっているかというと1000枚書いている人はすごいお給料になるわけです。そこから原画マンになって、キャラクターデザインになって、三年くらいいで年収 7800万円とかになったりする。

山賀:あと、原画に昇格せずにずっと動画をやっている人もいます。そういう人は貧乏なのかというとそんなことはなくて、有名動画チェッカーとして教育係までやっている。この人がいないと作品が作れない、と引く手数多になっているような人だっています。

野口: ですから、どう捉えるかということなんですよね。私はマスコミをあまり信用して いません。彼らは基本、嘘はつかないんだけど、報道しない自由っていうものも持っているということです。自分が伝えたいニュースだけ報道するってやつです。そんなわけで我々の業 界のことは意外と悪意を持って見られていることが多いのです。会社の経営をやっている と、「会社の社長はいい暮らししているのに」ってよく言われますが、電通の新人社員 よりも給料が安いことがあるんです。なのにアニメ業界がそういう風に見られているいう状況はよろしくないですね。世の中にはクリエイターの中でもお金を稼いでいるもい れば、経営者として大成して、何十億という資産を抱えて業界を卒業された方もいます。 でもこの業界にお金儲けのために入ってくる人ってそんなにいないと思います。最初の切り口は、この仕事が好きというところからのはずです。​(中略​)ですからこれからを担う世代として、僕(アニメ)の業界ってダサいんじゃないとか思わずにですね、選択肢の1つ として考えていただきたいです。過酷な労働ではございません。好きなことなんです。

山賀:好きなことです。普通の人が休みの日にやっているようなことを仕事にしているわけですからね。

野口:毎日好きなことができる。それが楽しくてたまらない。

山賀:よく若い連中には、使われている限りはいつまでたっても貧乏で、人を使ってやっとお金を儲ける道は出てくると言っているんです。お金を儲けている人っていうのは、言われたからやるのではなくてスタッフをいっぱい集めるとか、作品を自分で作るとか、自分の発意によって動いていきます。ずっと「あなたはこれをやりなさい」「はい、やります」ってやり続けていたらお金は儲けられませんよね。

最後に一言

グローバルビジネスの話からお二人の熱意の話まで、多くの貴重なお話を聞くことができました。そのうえで、最後にもう一言いただければと思います。

山賀:はい、一言だけで言えば、僕は今ものすごく楽しいです。皆さんがアニメ業界に入られるかどうかはわからないけれども、楽しい業界ですよ。皆さんも楽しんでください。以上です。

野口:当然のことながら、講演会の会場に来ているほとんどの方は就職を目指す人で、この業界に入ってこない方だと思っています。それでも自分の中で楽しさを見つけていくということは重要なことだと思って欲しいです。これは全ての業種に当てはまることだと思うんですね。ですから自分のやりたいことを口に出していくってことは重要で、そういうところで自分を追い込んでいったほうがいいのかなと思います。そしてまたこの業界に入ってくる人達に言いたいのは、この業界は決して悪い環境じゃないと思うということです。悪いと思うかは気の持ち様だと思います。ですから本当にこの業界に入ってくる人がいるのであれば、腐らずに頑張っていくということが重要なのかなと思いますね。

講演会終了後の舞台裏

このようにして講演会は無事終了し、来場していただいた多くの方にも今回の講演会を楽しんでいただけたと思います。山賀さんも野口さんも気さくな方で最後はインタビュワーとも仲良く写真を撮っていただきました。

非常に貴重なご意見をたくさんいただきました。お二人のお話を聞いて、私自身「アニメ業界って本当に熱意と根性によって支えられているんだな」と実感しました。お二人のようなクリエイターがこれからも活動を続け、未来の後輩たちにバトンを引き継いでいく限り日本のアニメは進歩を続けていくのではないでしょうか。これからのアニメ業界についてもっと注目していきたいですね!